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絶対にがっかりさせない!国の宝「札幌市時計台」130年以上も時を刻み続ける(1)

      2019/08/09

出し惜しみをしていた訳ではありません(笑)

今回は日本で最も有名な観光スポットの一つと言っていいでしょう!

北海道が日本に いや世界に誇る機械遺産「札幌市時計台」をご紹介します。

日本三大がっかりに挙げられているのは甚だ遺憾!(札幌観光では必見スポットです!

(photo|早春の札幌市時計台 2016/4/1撮影)

日本の観光スポットの中で三大がっかりとされているのは、長崎の「オランダ坂」、高知の「はりまやばし」、そして甚だ遺憾ながら「札幌市時計台」だと言われています。

しかし、札幌市時計台からすれば、とんでもない濡れ衣を着せられたようなものでしょう。

その歴史や背景、大切に護り続けてきた関係者の熱い想いなどに目を向けず、単なる「物」としてしか捉えられない<心無い人たち>が伝播する「実物を見たらガッカリしますよ!」という風評やイメージばかりが先行し、観光資源としての価値が著しく貶められている状況にあると思います。

 

絶対に入館されることをお勧めします!(外国語でのガイドも行われています)

札幌市時計台は僅か200円という観覧料(20名以上の団体は180円)で館内を見学することができます。

時計台は元より、札幌市の歴史を知ることができる貴重な資料が多く展示されているため、ここを見ただけで札幌観光がより一層味わい深いものになることは間違いありません。

僅か「コイン2つ」と「20分」で充実した札幌観光を送ることができるとなれば、これ以上安い投資はないでしょう。

残念ながら私は「オランダ坂」も「はりまやばし」も目にしたことはありませんが、札幌市時計台と同様に単なる「構造物」としての側面から平板な目で見られたことによって不名誉なレッテルを張られているだけのものと思います。

札幌観光に際して札幌市時計台へ足を運び館内見学をして頂ければ、それはもう記憶に残る素晴らしい旅の思い出となること請け合いです♪

さて、入口の立て看板には札幌市時計台に関する概要説明が書かれています。

時計台(正式名称:旧札幌農学校演武場)明治11年(1878)教頭W・Sクラーク博士の構想により札幌農学校演武場として建設され新渡戸稲造先生等890名の先人が卒業されました。

 

建設当初 時計塔は無く、開拓長官 黒田清隆の命により3年後の明治14年(1881)に時計塔が付けられました。

 

昭和45年(1970)にアメリカの開拓時代の姿をつたえるとして国指定重要文化財に指定され、平成21年(2009)8月には「国内の現存する最古の塔時計」として日本機械学会より機械遺産第32号に認定されました。

 

明治・大正・昭和・平成と札幌の町の発展を見守り、札幌のシンボルとして、また名曲「時計台の鐘」とともに日本の宝のひとつとなった時計台を是非ご見学下さい。

この説明の通り、札幌市時計台は「札幌農学校」の演武場として建設されたもので、元々時計塔はついていませんでした。

当初は屋根の上に授業の始まりと終わりを知らせるための小さな鐘楼がありましたが、黒田清隆開拓長官が演武場の完成式に出席した際、塔時計の設置を指示したと伝えらえれています。

尚、札幌市時計台館内では外国語ボランティアの方々による英語・韓国語・中国語での通訳ガイドも行われています。
対応時間は10:00~16:00で、曜日により通訳する外国語が異なりますので館内にてご確認下さい。

 

館内のご紹介(館内図)

それでは時計台の館内をご紹介します。

1Fの入口を入って直ぐ右に受付(図の「事務室」)がありますので先ずは観覧料をお支払下さい。

 

入口を入って直ぐ左は小展示室となっており、札幌市の歴史等に関する図書資料コーナーや北海道・札幌の文化財が紹介されています。

また、この小展示室にはボランティアガイドのデスクがありますので通訳の必要な方は緑のベストを着たボランティアの方に申し入れて下さい。

画像右上は外国語ボランティアの畠山康正さんです。英語の通訳をご担当されています。
畠山さんにお話を伺ったところ、
「時計台に来て貰えれば、北海道の文化や歴史が大体分かって頂ける。」
「海外の方々に対して時計台や札幌市の歴史を説明すると喜んで貰えることが嬉しい。」
と仰ってました。
尚、畠山さんは「さっぽろ雪まつり」の通訳ボランティアもされているそうです。
こういった方々のご協力があるからこそ、札幌市が世界中から観光客の訪れる国際観光都市と成り得たのでしょう。
一札幌市民として心から感謝申し上げる次第です。

 

入口の正面奥は大展示室となっています。

大展示室に入って直ぐ正面には札幌農学校の全景模型が展示されており、明治初期における当時の状況が一目でお分かり頂けます。
また、札幌農学校周辺の写真も展示されており、当時の札幌市中心部の街並みをご覧頂けます。

 

マサチューセッツ農科大学学長の身でありながら休職をしてまで札幌の開拓・人材育成に尽力して頂いたご存知「W・Sクラーク博士」、アメリカ合衆国農務長官という要職を辞してまで開拓の実現に努めて頂いた「ホーレス・ケプロン氏」、また、開拓の陣頭指揮を執った「黒田清隆開拓長官」や札幌農学校の卒業生であり日本の礎を築いた教育家・思想家・農学博士である「新渡戸稲造氏」、同じく卒業生で小説家として活躍した「有島武郎氏」等の紹介の他、札幌農学校や建物の歴史に関する展示もご覧頂けます。

尚、私が気になったのは画像上中央の絵でした。
この絵は明治25年に起こった大火の際、札幌農学校の学生たちが演武場の屋根の上に登り、降り懸かる火の粉から建物を守った時の状況を描いたものです。
開拓の中心的な役割を担い北海道の未来を創る「希望の象徴」であった農学校を学生たちが正に命を懸けて守り抜いたという熱い想いが詰まったシーンです。

現在における札幌市の発展は彼らの努力や苦労が無くしては語れないものだと強く感じました。

 

振り子の規則性が精度を生み出す!時計の仕組み

重錘式時計は「おもり」が重力で下がる力を利用して針を動かしています。
但し、それだけでは正確に時を刻むことはできません。

そこで振り子の登場です。
振り子式時計は振り子が規則正しく左右に揺れる往復運動を利用して少しずつ歯車を回します。
「アンクル」と呼ばれる機工部が振り子の往復運動を「ガンギ車」という歯車に伝えた後、離れる際に押し出される力を受けるため、振り子は止まることなく往復運動を続けます。
この繰り返しにより、振り子式時計は一定の規則性を持って時を刻み続けることになります。

札幌市時計台の2階では、実物と同型の兄弟時計にて仕組みの説明や巻き上げのデモンストレーションを行っております。
詳細ついては(2)の記事にてご確認下さい。

 

館内には限定品を扱う土産物ショップもあります(耳よりな情報もあり)

大展示室から入口側に戻ります。

先にご紹介した小展示室の隣には「NPO法人さっぽろ時計台の会」が運営管理をされている売店があります。

この売店では札幌時計台や北海道大学(旧 札幌農学校)に関する様々な土産物が販売されています。

尚、事務局長の吉田比佐子さんにお話を伺ったところ、貴重な情報を頂きましたのでご紹介します。
「市内数ヵ所でしか扱っていないものやここでしか手に入らないものもある。」
「札幌農学校(北海道ミルククッキー)については北海道大学認定の押印があるものを販売している。この押印があるものは北海道大学構内など幾つかの場所でしか手に入らないものとなっている。」
「実は意外と知られていないことだが、売店を利用するだけなら観覧料(200円)は掛からない。」
特に3つ目のお話については驚きでした。
館内をじっくり観覧するお時間のない人は、売店だけでもご利用になっては如何でしょうか。



先ずは札幌市時計台の1階をご紹介しました。

長くなりましたので、続きは次章にてご紹介します。

 

住所・電話番号・地図・アクセス・開館時間・料金・休館日・場所(札幌市役所の北向かい)

◇住所|北海道札幌市中央区北1条西2丁目
◇電話番号|011-231-0838
◇開館時間|8:45~17:10(入館は17:00迄)
◇観覧料|大人200円、団体180円(20人以上)、高校生以下無料
◇休館日|1月1~3日

 

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