月形で農業を営む家庭に生まれた加藤さんは大学卒業後、東京での就業を経て地元にUターン。地域おこし協力隊としての活動ののち、2021年4月の任期満了とともに“月形黒毛和牛母牛研究会”を立ち上げました。素牛（肥育牛または繁殖牛用の子牛）の繁殖地として歴史がある月形の地で、挽肉としての利用しかされてこなかった黒毛和牛の母牛に着目。その魅力を多くの方に伝えたいという趣旨の元に設立された団体です。月形黒毛和牛母牛の熟成肉を原料とした商品開発や販売を中心に活動しています。

子育てをしながら開発したという加藤さん。「苦労をしたからこそ自信を持って、大切な人におすすめできる」仕上がりになったとのことで、加工されたお肉や脂分に抵抗のある方は元より、老若男女問わず多くの方々にお楽しみいただける製品になっています。「特にソーセージを添加物不使用で作り上げる作業は大変でした。だからこそ自信を持ってお客様にご提案できるものが出来たと思います。加工されたお肉は苦手だったという方に手に取ってもらった時の嬉しさは忘れません」と語る加藤さん。

2020年のJR廃止の影響もある中、地域再興を目指し、特産品を作りたいという加藤さんの想いが形となった「月形熟成肉ハンバーグ」「月形熟成肉ソーセージ（プレーン）」「月形熟成肉黒毛和牛肉まん」。赤身と脂肪のバランスが良くクセのない味わいと熟成によって柔らかくなった肉質･甘さを感じる旨味をお楽しみいただけます。黒毛和牛の赤身肉という希少性を活かし、可能な限り添加物を使用しない“美味しくてヘルシーな商品づくり”を通じて、加藤さんは月形町の魅力を全国に発信しています。